青空バスケ―another story―
「何で……?
だって……陽斗とその元カノはもう終わったんでしょ?
ならっ……あたしにチャンスをくれても……いいじゃん」
「香田、俺は……」
「今そばにいない陽斗の元カノより……絶対陽斗の近くにいるあたしの方が陽斗のこと幸せにできるから!」
香田の目にどんどん涙が溜まっていく……。
……だけど、俺は香田の気持ちに応えることはできない。
「ごめん……香田」
「陽斗と元カノに何があったか知らないけど……あたし、陽斗の辛そうな顔なんて見たくない!」
香田が立ち上がって俺の両肩に手を置いた。
……俺はそんな香田の手をそっと下に下ろした。