青空バスケ―another story―
スーツを着こなした風見君。
そんな風見君に唯は……メロメロです。
「少々こちらでお待ちください。
すぐにお持ちしますので……」
「ゆっくりで結構ですよ。
……あ、お手洗いをお貸しいただけますか?」
「それなら、その廊下を出て……」
「大丈夫です。
……伊沢、頼む」
「え!?あ、あたし……ですか?」
早く来い、と風見君の顔が語っていた。
社長に教えてもらえばいいのに……。
そう思いながらもあたしは風見君を連れて部屋の外に出た。
えっと……トイレだよね?
トイレはこっちで……
「伊沢、どこに行くんだよ」
「どこって、トイレ……」
「それはもういい」
「はい……?」
意味が分からない……。
トイレに行きたいんじゃないの?