青空バスケ―another story―

何度も……何度も。

お互いの気持ちを確かめるように唇を重ねた……。


ハル君のキスの雨が止むと……あの頃のような優しい瞳で見つめられた。


「……七海」


そう呼んでくれる人が……すぐそばにいる。

それがどれだけ幸せで……奇跡に近いことか……あたしはよく知ってる。


「……もう、絶対離さない」


離れることの辛さも……よく知ってる。


「七海に……ずっとそばにいてほしい」


愛する人が……自分を見つめてくれる。


「こんなに離れてて……突然すぎるかもしれないけど……でも……」


ハル君があたしの髪をそっと撫でた……。


「……俺の気持ちはもう揺らがない」


ハル君の綺麗な瞳が……あたしの目をじっと捉えた。



「……結婚しよう」


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