青空バスケ―another story―
ハル君の目は……どこまでも優しかった。
少し大人びて……スーツがよく似合うハル君は……七年前のハル君とは違う。
だけど……あたしを見てくれる目と……その優しい心は何も変わっていない。
……あたしは迷わずにハル君の胸に飛び込んだ。
そっとハル君があたしの背中に腕を回す。
「……いいの?
あたしで……」
「……俺は七海じゃなきゃダメなんだよ」
優しい声がスッとあたしの耳に入り込む。
「……七海は?」
ハル君があたしの顔を覗き込む。
「……あたしも……ハル君じゃないとダメ」
そう言うと……ハル君は優しく微笑んで、あたしの唇にそっとキスを落とした。