青空バスケ―another story―
ハル君しかいない。
こんなに好きになれるのは。
……ハル君だけ。
……ずっと一緒にいたいと思えるのは。
ハル君があたしの涙を拭う。
「泣きすぎ」
「っ……だって、ハル君がっ……」
「……俺も泣けるぐらい嬉しいけどね」
七年。
あたし達が会わなかった時間。
不安だった。
もうダメだと思った。
会わないでおこうとも思った。
だけど……やっぱりあたしが好きな人はハル君しかいなくて。
「……大好き」
好きな人に好きと言えることが……こんなに幸せなことなんだって……七年前のあたしは知らなかった。
……いろいろあった分、成長したね。
でも……これからはずっと一緒。
七年……長くて大きな時間を……ゆっくり二人で取り戻していこう。
ずっと……ずっとそばにいるから。
「……愛してる」
あなたのその声が……いつまでもあたしの胸に響きますように――
―Fin―