青空バスケ―another story―
小学生の時から、ずっと。
学校から早く帰ってきて、家事をして。
遊ぶ時間もあんまり無くて、大変だったけど。
でも、嫌だと思ったことは一度もない。
あたしは海里もお父さんも大好きだから。
お父さんがあたし達のこと大事にしてくれてることも……全部分かってるから。
「海里ー!!
朝だよー、起きてー!!」
あたしが大きな声を出すと、カチャ……とドアの開く音がした。
そのまま階段を下りる小さな音が聞こえてきた。
「んー……お姉ちゃん……パパ……おはよ……」
「おはよう、海里。
顔洗って目覚ましておいで」
「うん………」
お父さんに言われて、海里は目を半分開けたまま洗面所の方へ行った。
「小さい頃の七海にそっくりだ」
「あたしはもっと寝起きよかったよ!」
「いーや。似たようなもんだ」
やっぱり姉弟だな、とお父さんが笑った。