青空バスケ―another story―

「パパ。
今度いつお休み?」

「次の日曜日は一日中お家にいるぞ」

「本当!?
じゃあ、キャッチボールしよ!」

「あぁ、そうだな」


海里に微笑みかけるお父さん。

あたしはチラッと時計を見た。

や、ヤバい!!


「お父さん、時間!!」

「あ!
七海、カバンどこだ!?」

「はい!これこれ!」


一気に慌ただしくなる我が家。


「じゃあな、海里。
パパ行ってくるな」

「うん!いってらっしゃい!」


お父さんが慌ただしく家を出ていった。


その時、海里はいつもちょっとだけ寂しそうな顔をする。


そんな海里の頭をそっと撫でてあげる。


寂しいよね。

分かってるよ。


海里が欲してるのは両親。

でも……あたしにはできるだけ傍にいてやることしかできない。

< 31 / 300 >

この作品をシェア

pagetop