青空バスケ―another story―
「パパ。
今度いつお休み?」
「次の日曜日は一日中お家にいるぞ」
「本当!?
じゃあ、キャッチボールしよ!」
「あぁ、そうだな」
海里に微笑みかけるお父さん。
あたしはチラッと時計を見た。
や、ヤバい!!
「お父さん、時間!!」
「あ!
七海、カバンどこだ!?」
「はい!これこれ!」
一気に慌ただしくなる我が家。
「じゃあな、海里。
パパ行ってくるな」
「うん!いってらっしゃい!」
お父さんが慌ただしく家を出ていった。
その時、海里はいつもちょっとだけ寂しそうな顔をする。
そんな海里の頭をそっと撫でてあげる。
寂しいよね。
分かってるよ。
海里が欲してるのは両親。
でも……あたしにはできるだけ傍にいてやることしかできない。