青空バスケ―another story―

家はいつも海里と一緒に出る。

途中まで一緒に学校に行く。


「冷蔵庫の中におやつが入ってるから、帰ったら食べてね。
あ、ちゃんと手を洗ってから」

「うん」

「あと、家に入ったらカギを絶対に閉めること。
分かった?」

「お姉ちゃん、ボク分かってるよ。
だから毎日言わなくても大丈夫だよ」


あ……。

どうやらあたしはお父さん譲りの心配性らしいです……。


「海里くーん!!」


少し離れたところから、ランドセルを背負った男の子がこちらに手を振っていた。

友達かな?


「お姉ちゃん、行ってくるね!」

「うん。いってらっしゃい」


友達の方に走っていった海里を見送り、あたしも学校へと急いだ。

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