青空バスケ―another story―
伊沢家
陽斗side

七海に電話が繋がらないから、海里に家の場所を聞きながら手を繋いで一緒に帰っていた。


「お姉ちゃん、学校にはいないの?」

「もう帰っちゃったよ」

「そっか……」


へ、ヘコんじゃった!?

あ……そっか。

お姉ちゃんに傘を届けるために来たんだもんな。


「海里は優しいな。
お姉ちゃんのために傘を届けにくるなんて」

「えへへ」


あ、ちょっと照れた。

可愛いな、コノヤロウ。


「お姉ちゃんのこと好き?」

「うん!大好きだよ!」


海里の笑顔で全部伝わった。

本当にお姉ちゃんのことが好きなんだな。

すごく嬉しそうな顔。


やっぱいいなー……弟。

< 40 / 300 >

この作品をシェア

pagetop