青空バスケ―another story―
……今、なぜか俺は七海のお父さんと向かい合って座ってる。
何で……何でこうなったんだ。
確か海里を送り届けてたら、夕飯を食べに来ないかと誘われ……。
海里についていって家の中に入ったら……まさかのお父さんとのご対面……。
別に俺は七海の彼氏でもなんでもないけど……仮にも好きな女の子のお父さんなわけで。
「ははっ!!
何だ、そうか。
海里を送ってきてくれただけか」
「あ……はい。
何かすみません……図々しく上がりこんじゃって」
「いいんだよ。
ご飯は人数が多いほどうまいからな。
海里も懐いてるみたいだし」
……よかった。
優しそうなお父さんで。
「ビックリしたよ。
七海の彼氏かと思った」
「お、お父さん!?
何言って……!!」
「まー、こんなイケメンが彼氏なわけないか」
「余計なお世話です!
あたしだってイケメンの一人や二人……!」
「一人や二人?」
「……何でもないです」
ははっ!と笑うお父さん。
仲の良い親子だ。