青空バスケ―another story―

「パパ!
宿題教えて!」

「お、いいぞ。やるか!」


海里とお父さんは一緒にリビングを出ていった。

海里の顔はすごく嬉しそうだった。


「お父さん、こんなに早く帰ってくるの本当に久々なの」

「え?」

「いつもは海里が寝た後に帰ってくるから」


……そっか。

寂しい……よな。


「ウチね、見ての通り父子家庭なの。
だから……いつも海里に寂しい思いさせてばかり」

「七海……」

「本当は家族みんなでどっかに遊びに行ったりとかしたいんだよ。
お母さんにもっと甘えたいし、お父さんともっと遊びたいし……」


普段はそんなこと言わないけどね、と七海が苦笑いしながら言った。

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