青空バスケ―another story―
「……答えてくれるの?」
「まぁ、何でかって言われても……好きじゃないから、としか答えられないんだけど」
「じゃあ……さっきの子は?」
「え?」
「あれも告白だったんでしょ……?
あれは……」
「……断ったよ」
あの子には悪いけど、胸に広がる変な安心感……。
ホッとしたあたしはさっきイジワルなことを言ってきたハル君を困らせようと、仕返しに質問攻めをした。
「何で?」
「だから好きじゃないから」
「あんなに可愛かったのに?」
「そんなの関係ない」
「ナイスバディな美人さんだったら?」
「別に」
「ハル君のことがすっごく好きでも?」
「気持ちは嬉しいけど……でも、断る」
ハル君ってすごい……。
全くブレない。
ていうか、これ仕返しになってる?
ハル君、平然としてるじゃん!
どっちかっていうと、聞いてるあたしの方にダメージが……
「じゃあ……」
何か……ハル君がブレるような何か……
……あ。
……でも、これを聞いたら……
……よし。
「じゃあ……ハル君のことがすっごく好きな、可愛くてスタイルも良い……ううん。
ハル君好みの子が現れたら……どうする?」
最後の方は……声が震えた。
そんなの決まってんじゃん……。
だってハル君好みだよ?
バカじゃないの……あたし。