青空バスケ―another story―
「……俺も楽しかったよ。
海里とバスケができて」
「……ありがとう、ハル君。
何かハル君にお世話になってばっかりだね」
いろいろご迷惑をおかけしまして……。
「何言ってんだよ。
これぐらいお世話の内に入んないって」
「でも……」
「本当に楽しかったからさ。
俺も弟ができたみたいだったし。
だから、おあいこ?」
そう言って笑うハル君。
「何かあったらまた言ってよ。
俺にできることなら、何でも」
「……ありがとう」
本当に……ありがとう。
ハル君はあたしの方を見て優しく微笑んだ。
「ん……」
ハル君の背中で海里が身動いだ。
「起きたか?」
だけど、またすやすやと寝息をたてて寝始めた。
「まだみたい。
このまま家までお願いしてもいい?」
「いいよ。
何かお兄ちゃんっていうより父親になった気分」
「えぇー、その年で?」
あたしは笑いながらそう言った。