青空バスケ―another story―

ハル君は優しく微笑んだ。

その笑顔を見れるだけで……今のあたしは幸せ。


「……出会えるよ、七海なら」

「そうかな?」

「少なくとも俺は泣くけどね。
七海がいなくなったら」


え……。


ハル君がじっとあたしの目を見つめる……。

綺麗な目……。

吸い込まれそう……。


「……ハル君は優しいね」

「……俺だって……誰にでも優しいわけじゃない」


ハル君……?


「やっぱりさ、特別な人には優しくなるよな。
自然と」


特別な……人?

特別……?

それって……


「あたしが友達だから……ってこと?」


あたしがそう言うと、ハル君は大きくため息をついた。


え……何?

あたし、何か変なこと言った?


< 75 / 300 >

この作品をシェア

pagetop