青空バスケ―another story―
ハル君は優しく微笑んだ。
その笑顔を見れるだけで……今のあたしは幸せ。
「……出会えるよ、七海なら」
「そうかな?」
「少なくとも俺は泣くけどね。
七海がいなくなったら」
え……。
ハル君がじっとあたしの目を見つめる……。
綺麗な目……。
吸い込まれそう……。
「……ハル君は優しいね」
「……俺だって……誰にでも優しいわけじゃない」
ハル君……?
「やっぱりさ、特別な人には優しくなるよな。
自然と」
特別な……人?
特別……?
それって……
「あたしが友達だから……ってこと?」
あたしがそう言うと、ハル君は大きくため息をついた。
え……何?
あたし、何か変なこと言った?