青空バスケ―another story―
「今朝のラブレターは誰からだったんだよー!」
「誰からでもいいだろ。
侑哉、ちょっと助けて」
「無理。
今のイツは究極に面倒くさいから」
「誰からでもいいって……気になるんだよー!
ハルが変な女に付きまとわれてないか!」
「あー、はいはい。
ありがとう」
軽くあしらうハル君。
イッ君はそれでも一人で喋り続ける……。
ある意味凄いよ……イッ君。
「ナナちゃんも誰からか気になるよなー!」
え……あたし!?
無邪気な笑顔であたしの方を見るイッ君。
今まで薄い反応だったハル君が顔を上げてあたしの方を見た。
「あ、いや、あたしは……」
「七海」
萌りんが軽く肘で小突いてきた。
チャンスだから向こうに行きなさい、と小声で囁かれる。
「ね、ナナちゃんはどう思う!?」
「え!?えーっと……」
ハル君がじっとあたしの顔を見る。
な、何て答えたら……