青空バスケ―another story―
「……俺も好きだよ」
「えっ……!?」
「そういうちょっと天然なとこも、一生懸命頑張ってるところも。
……全部好き」
ドキドキ……と胸の鼓動が速くなる。
ハル君のまっすぐな優しい瞳に見つめられ……もう沸騰しそうだった。
「……ハル君の方が心臓に悪いよ」
もう止まんないじゃん……このドキドキ。
スッ……とハル君の腕が伸びてきて、あたしを包み込む。
あ……ハル君の心臓の音。
「ハル君、ドキドキしてる」
「だーかーら、そういうこと言うなって」
あたしがハル君の腕の中から顔を上げようとすると、やんわりハル君の胸に押しつけられた。
「ハル君?」
「ちょっと……今はこっち見ないで」
「何で?」
「何でって……」
サラッと風があたしの髪を撫でた。
「……恥ずかしいから」
……可愛い。
何今の……すっごく可愛い……。