青空バスケ―another story―
小学生でさえ持っている……大事なもの、か。
何だよそれ……。
そんなの分かんないって……。
俺、高校生だし……。
制服に着替えて、外に出た。
校門に向かって歩く……。
何なんだよ……みんなで言いたい放題言いやがって……。
先輩も……後輩も……監督も、みんな。
……俺はみんなが思ってるほど……強くない。
校門を通り抜けようとしたところで……俺は足を止めた。
何で………?
「……ハル君」
七海……。
「……こんな時間までずっと待ってたの?」
「……うん」
「言ってくれればすぐに行ったのに……」
「ごめんね。
……でも、待ってたかったの」
七海………。