狼君と、お嬢様♪





 教室に戻って真っ先に美月の元に駆け
 
 寄った。



「美月......」



「どうしたの明?何かあったの??」



 心配そうに声をかけてくれる優しさに

 つい私は甘えてしまう。



 
「ちょ、どうしたの!?」



「...ちょっとこのままでいい?」





 美月に抱きついて気づかれないように

 涙を流した。




 私、なんか悪いことした??

 どうして私なの??


 こんな時アキ君がいたら―――...


 ...ダメだ。

 
 こんなことくらい私がどうにかしなきゃ。




「ごめんね美月!もう大丈夫!エネルギー

補給しといたから、ありがと!」



「..そか。わかった。なんかあったら
相談して?」



 よかった。美月がいてくれて。




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