Light of hope Ⅰ【完】
だけど恐るるに足らず…と気にせず口を開く。
「ぶつかったのは貴方なのに、何でこの茶髪男が謝ってるの?」
2人とも殺気にビビらなかった私に驚いたようだが、
「うるせぇ。俺に指図すんじゃねえ」
銀髪男は俺様発言。
「茶髪男なんて初めて言われたなぁ」
茶髪男はそんな事を言いながら笑っていた。先程と同じ偽りの笑顔で。
「指図してないし、それに…その気持ち悪い笑顔やめて」
作った笑みは不快感しか与えない。そこらの女子ならあっさり騙されるだろうけど、そんなので私は誤魔化せない。
ただ、気づかれたことが衝撃的だったのかまたも2人そろって驚き、茶髪男は貼りつけたような笑顔をやめた。
「……初めて女の子に見破られたよ」
そう言う茶髪男はどこか楽しげな声色をしている。