Light of hope Ⅰ【完】

「由美ちゃんか。僕達の名前聞いても反応しないところを見ると、本当に知らないんだね。


それに蓮が女の子に興味を持つなんて珍しい」



しっかりと聞き取られていた名前に舌打ちをしたくなるのを堪え、少し芽を出した好奇心から尋ねる。



「興味なんか持たなくていい。


それに、知らないのがそんなに珍しいの？」



「あぁ、俺は初めて会った」



「僕もだよ。でも、少しは興味を持ってくれたみたいだね」



「まぁ…」



素直に認めたくなくて、返事を濁す。



「嬉しいよ。ねぇ蓮？」



「あぁ」



それでも嬉しそうに笑う朔。



蓮も口角を上げながら同意したところを見ると、朔の言う通り興味を持たれてしまったようだ。