Light of hope Ⅰ【完】
私が道路に出ると、そのすぐ傍に横付けされたワンボックスカー。
停まったのを確認してから、ドアを開ける。
「おはよう」
車に乗り込みながら挨拶をすれば、いつもより幾分高いテンションで挨拶を返してくれる皆。
だが、蓮の声だけが聞こえず首を傾げる。
蓮はまだ寝てる?
そう思うほど目を閉じてピクリとも反応しない。
「……蓮ってまだ寝てるの?」
「寝てねぇ」
挨拶を返しながら助手席に座っている朔に問いかけると、寝ていると思っていた蓮から返事が返ってきた。
「……起きてたんだ」
てっきり寝てるもんだとばかり思ってたよ。