Light of hope Ⅰ【完】
「ずっとごめん……疲れたよね」
名残惜しいと思いながらゆっくり蓮から離れようとすると、強い力で引き戻された。
「疲れてねぇから、このままでいい」
また私を包み込む暖かい温もりに安心して擦り寄る。
「仲睦まじいね」
そんな私達に穏やかな声が掛けられ、そちらを向くと穏やかな笑み携えている朔が視界に入った。
朔の存在を忘れていたと慌てて離れようとするが、腰に回った腕に邪魔されて動けない。
「気にするな、ゆっくりしてろ」
「………ありがと」
そう言われながら頭を優しく撫でられ、抜け出す気はなくなってしまった。
それにまだ不安が拭いきれなかったため、ほっと息を吐いて身体を預けた。