Light of hope Ⅰ【完】
「あぁ、行くぞ」
そう言うと困惑している私の腕を掴み歩き出す。
「……行くってどこに?」
「銀狼の倉庫だよ」
銀狼の倉庫?
「行くわけないじゃん。離して!」
「暴れんじゃねぇ、乗れ」
いやいや、乗れって命令しないでよ。
だが行かないっ、と抗議する前に車に押し込まれた。
「出せ」
押し込まれた時にぶつけた頭を抑えながら起き上がると蓮も朔もすでに乗っており、蓮の指示で車は動きだしてしまった。
「倉庫に行く気なんて全くない!」
「諦めろ、すぐ着く」
「ごめんね、話したいこともあるからちょっと付き合ってね」
はぁ、何でこんな事になっちゃったんだろ。
無駄な抵抗を止め、憂鬱な気持ちを紛らわせるように窓の外へと視線を向けた。