Light of hope Ⅰ【完】
長い階段にあるいくつかのドアの内、真ん中付近にあるドアをゆっくりと開けた。
「おかえりー。……ってゆみりん?」
「あ”?何でクソ女がいんだよ」
2人の驚きようからたまたまって言うのは嘘ではなかったんだ。
「ほら、今から話すから2人とも座って」
「こっちだ」
蓮の向かう先には他のよりも高そうなソファー。
明らかにそこに座らせようとしている蓮の手を振り払って朔の隣に座る。
あんな高そうなソファーには座りたくないし、朔の隣の方がまだ安全だと思う。
すると、盛大な舌打ちとともに睨まれた。
「由美ちゃんは向こうに座ればいいんだよ?」
「いや、こっちがいい」
チラリと確認した蓮の機嫌はすこぶる悪い。
あんなところに身を置いたら、何をされたか分かったもんじゃない。
「じゃあ話し始めていい?」
「うん」
それを見て、朔は笑いを堪えながら説明を始める。