Light of hope Ⅰ【完】
「朔、全員集まったか?」
「あぁ、欠席の奴はいないよ」
「なら行くぞ」
来て早々、お披露目会の話が進んでいくのをボーッと見守る。
……柄にもなく緊張する。
そんな自分に呆れるようため息をつき、皆の後に続いて部屋から出るとさっきの様に至る所から視線を受けた。
下を見渡せる場所に行き着くと、騒めく雰囲気の中、蓮が前に出る。
するとそれだけで静まる人達。
本当に蓮は信頼され、支持されてるんだ…。
「お前等、よく聞け…もう分かってると思うが、銀狼の姫になる神崎 由美だ」
蓮が言葉を発すると微かに動揺を見せる倉庫内。