メルヘン侍、時雨れて候
茶色い犬は入り口で大人しく座っており、2人は黙々と色んな場所を目を合わすことなく、ぶつかりもせず掃除をし始めた。
メルヘンさんはお尻を突き出し凄い格好でタンスの裏の隙間に手を突っ込んでいる。その必死な顔にご隠居の顔が緩んで、肩が震えた。
「あのさ、自分の家みたいに勝手に入ってきて、勝手にタンスの裏に手を突っ込んでるんじゃないよ」
「かってしったる。なんとか」
と、いいながらメルヘンさんはくちを尖らせた面白い顔をしながら掃除を続けた。
突っ込んでいた手を戻すと、埃が沢山ついていた。
「そのさ、なんとかというのはやめなさい。ちゃんと言葉にしなさい。沢山あるんだから」
「はい」
「勝手知ったる何?」
メルヘンさんは思案した。
メルヘンさんはお尻を突き出し凄い格好でタンスの裏の隙間に手を突っ込んでいる。その必死な顔にご隠居の顔が緩んで、肩が震えた。
「あのさ、自分の家みたいに勝手に入ってきて、勝手にタンスの裏に手を突っ込んでるんじゃないよ」
「かってしったる。なんとか」
と、いいながらメルヘンさんはくちを尖らせた面白い顔をしながら掃除を続けた。
突っ込んでいた手を戻すと、埃が沢山ついていた。
「そのさ、なんとかというのはやめなさい。ちゃんと言葉にしなさい。沢山あるんだから」
「はい」
「勝手知ったる何?」
メルヘンさんは思案した。