すっぴん恋愛~危険な素顔はオフィス内禁止~
「これ、最後ね。飲み過ぎだ…そろそろ帰れよ」


最後の一杯が置かれた。

またグイッと飲む。


「よし、帰ろうか…」

竜哉は立ち上がるけど、フラッとよろける。


「大丈夫?」


雪菜は腕を持って、支える。


「雪菜ちゃん、竜哉をよろしくね」


マスターに笑顔で見送られる雪菜の心境は複雑である。


バーを出るとタクシーが待っていた。
マスターが呼んでくれたらしい。


隣りに座る竜哉は、雪菜の肩に頭を乗せる。

(重い…何であたしがこんなことを…最悪…)
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