すっぴん恋愛~危険な素顔はオフィス内禁止~
「お待たせ」

待っているわけではないと自分に言い聞かせていた雪菜は返事なんてしないし、竜哉を見ようともしない。


竜哉はベッドに置かれているぬいぐるみたちを丁寧にソファーへと移動させて、空いたスペースに寝転んだ。


天井を眺め…「あーーー!!」

大声を出して、髪の毛をグチャグチャにする。


雪菜はビクッと体を揺らす。


「いきなり大きな声を出さないでよ。心臓に悪いじゃないのよ…」


読んでいた雑誌を閉じて、サイドテーブルに置く。

< 123 / 244 >

この作品をシェア

pagetop