すっぴん恋愛~危険な素顔はオフィス内禁止~
内緒の2人
代休を終えた翌日、竜哉は小さい声で「ありがと」と言い、雪菜の机の上に合い鍵を素早く置いた。

置いた瞬間、雪菜も素早く受け取って、ポケットに入れる。


竜哉を泊めたことを誰にも知られたくない。知られてはならない。


会社で見る地味な竜哉は、雪菜の知ってる顔ではない。

あの竜哉とこの竜哉は、同じ人間に見えない。


あの日、抱き合って寝たことは、何かの気の迷いかただの同情だったと自分に言い聞かせる雪菜だった。
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