すっぴん恋愛~危険な素顔はオフィス内禁止~
「う~、寒い!」


竜哉の車から降りた雪菜はマフラーをぐるぐるに巻いた。


吐く息が白い。


「さみーな」


竜哉は雪菜に寄り添った。


「あ、マフラー、忘れてるよ」


後部座席に置き忘れていた竜哉のマフラーを取った。


雪菜があげたクリスマスプレゼントはこのマフラーだった。


グレーを基調としたチェック柄のマフラーで、竜哉によく似合っている。


「巻いて」


竜哉は雪菜に向かって、頭を下げた。


くるくる…ぐるぐる…


「ちょっと苦しい‥」


「大丈夫!暖かいでしょ?」


「うん、まあ…」

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