すっぴん恋愛~危険な素顔はオフィス内禁止~
唇を重ねたまま、すぐ傍にあるキングサイズのベッドになだれ込む。


唇を離して、目を合わせる。


「今まで…ありがとう」


「うん…」


普通のデートなんてしたことがない。
いつもホテルデートだった。

仕事が上手くいった時、いかなかった時、彼氏と喧嘩した時…


何かあるたびにホテルを予約して、竜哉を呼び出していた。


口数の少ない竜哉は亜矢の話を真剣に聞き、ただ抱いた。

あまりというか、ほとんど詮索する事をしない竜哉に亜矢は信頼、安心を感じていた。
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