すっぴん恋愛~危険な素顔はオフィス内禁止~
雪菜はチラッとビールを見たが、首を振る。


「ん~、3本かな」


カゴは男が持っていて、女が棚から取り出して入れていた。


「ゲッ…」


何となくチラッと見ただけなのに、耳障りな声が隣りから聞こえた。

その声のほうに雪菜は顔を向けた。


「あ!」


男が竜哉だと気付いた。
会社で見る竜哉ではなく、この前雪菜の部屋で見た竜哉だった。


「ん?知り合い?」


一緒にいた女が雪菜を見る。


「ああ、同じ会社の人」


お互い会社以外で絶対に会いたくない人物であった。
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