すっぴん恋愛~危険な素顔はオフィス内禁止~
(何でこんなことに…?)


雪菜はゆっくりと竜哉から離れて、起き上がった。


「くま子…」


床に落ちていたくま子を抱き上げて、ソファーに座った。

無意識とはいえ、竜哉を抱き締めていたという事実を知り、自己嫌悪に陥っていた。


「はよ…」


「あ…おはよう」


竜哉は起きてきて、ソファーに置いた大量のぬいぐるみたちをベッドに戻した。

意外に律儀である。


竜哉の携帯の着信ランプが付いていた。

莉子から、彼氏が仕事に行ったことを知らせるメールだった。


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