すっぴん恋愛~危険な素顔はオフィス内禁止~
カチャ


「遅くなって悪い…」


そういうと図々しくも素早く靴を脱いであがった。


雪菜の前を通った時に甘い香りが漂ってきた。


(もしかして、朝から?)


「おっ、うまそう!俺、腹ペコペコ」


「ご飯は食べて来なかったの?女は食べて来たみたいだけど…」


雪菜は冷ややかな目で、向かい側に座る竜哉を見た。


「勘がいいじゃん。もしかして、そのイライラは欲求不満から?」


竜也はからかうように笑い、雪菜の顔を覗き込んだ。
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