すっぴん恋愛~危険な素顔はオフィス内禁止~
竜哉は家に帰らないで、ある場所に向かっていた。


(あのベッド、気に入ってるのにな…)


寝心地の良いベッドで寝れないことを本気で残念に思っていた。


竜哉は、雪菜のベッドで気持ち良く寝れる理由をベッドが良いとしか思っていない。


抱きしめ合って寝た時の心地良さが更に寝心地を良くしていることに気付いていない。


雪菜も同じである。


大きなくまのぬいぐるみよりも竜哉のほうが抱き心地が良かったことを認めることはしない。

ぬいぐるみよりも人間のほうが温かくて、気持ち良いはずなのに。

2人は現実を知ろうとしなかった。
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