すっぴん恋愛~危険な素顔はオフィス内禁止~
「笹木くん、もう少し愛想良くしたらどう?」


「は?白石さんみたいに?」


「そうそう、少しはニッコリしなさいよ」


「アホみたいに笑えないですね」


「あっそ…」


雪菜はムカついた。

(あたしがアホだと言うの!?失礼ね…)


竜哉を軽く睨んで見たが、雪菜の視線に気付かない振りをしているのか…案内状とパンフレットを整理していた。


「雪菜ちゃん」


速水がニコニコしながら、やってきた。

笑顔の速水が何となく怖いといつも思っていた。

竜哉にニッコリしろと言ったけど、速水のようにニコニコするのは違うらしい。
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