詩集
【言葉の要らない】

夢見た日々ではないけれど
ただただ過ぎてく毎日だけど
その中でも少しの勇気を振り絞った時
心から溢れる程の幸せを感じる

一言だけ、たったそれだけで幸せになれる
不安など、この関係には微塵もない
それは安定した言葉がないからか

そもそもこの関係に名前なんてなくて
お互いそれを欲する事もしなくって
それで良いと、きっと思っている

一人が嫌な時は一緒にいて
食べられるくらいのキスをして
小動物のようにじゃれあう関係

だからと言って、特別な言葉はなく
だからと言って、ただの相手でもなく

言葉がないからこそ感じる主張と
なんとなく暖まる心が証明している

好きなのではない、愛しいのだと
でも、その気持ちにも
証明と安定は存在しない
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