詩集
【呆気なく、強欲】

気付かないうちにそこにあった
どうやって手にしたかも分からない
欲しかったものだけど、分からない

決して手に出来ないと思っていたのに
いつの間にか隣にある

今まで頑張って手にしたものは
呆気なく恐怖と不安に変わっていき
知らないうちに手から落ちていたのに

今隣にいるのは手に入ったけど
恐怖にも不安にも変わる気配はなく
いつの間にか無くす気配も今はなく

貴方のせいで流す涙は想像できない
だけどきっと、貴方の為には泣くのだろう
もうしばらく仲良く居れたら幸せだ、なんて

幸せの上に幸せを重ねたいと思ってしまう
手にした手段が記憶にないから
強欲になっていくのだろうと、おもう
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