詩集
【ゆめ】

いつだったか想ったゆめは
幼い思考じゃ追い付けなかった

「あぁ、到底届かない世界なんだな」
当時はなんとなくそう思ったけど
決して悲しくはなかった

知らない世界だったのだ、その通り
それがどれだけ遠くて近いのかも
それがどれだけ近くて遠いのかも
いっこうに理解していなかったのだから。

その近くて遠い世界が
いつの間にかすぐそこにあった
突然、私の目の前に現れた

恐る恐る手を足を入れた、なんて
そんな事はしない。私は、思いきった。
入れないかもしれない、だめかもしれない
……だけど、とりあえず、やっててみなきゃ

全身一気に飛び込んだ世界は
なんと、私を受け入れた

幼い思考よ、時が経てば分かるものよ
奇跡は割りとそこら辺に転がっているから

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