らぶ・みー 
肩に腕が回され、そっと唇が触れる。

軽めのキスなのに、やけに生々しく感じ、胸のドキドキが治まらない。

俯いたまま黙り込んでいると、彼はもう一度、ちょっと長めのキスをした。

そして、私を抱き寄せながらつぶやいた。



「早く日曜日にならないかなぁ.....」



彼の顔を見ながら頷いて、肩にもたれかかった。

観覧車はてっぺんを少し過ぎた所まで来ていて、強めの海風が窓を叩いている。

彼と身体が触れ合っていると、会話をしなくても心が通じあっているような気になる。



今、世界中で私を誰より必要としてくれているのは、間違いなく彼なんだ.......

腕の中で、何とも言えない安らぎを感じながら、そう思った。


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