らぶ・みー 
駅に着いた後、わざとゆっくり歩いて帰った。

家に戻ってしまったら、彼との幸せなデートが、本当の意味で終わってしまうような気がしたから。

夫と子供は恐らく夕方まで帰ってこない。

今日は一日、昨日の思い出に浸っていよう......



お昼過ぎ、彼から電話がかかってきた。

心配していたことを聞いてみる。



「朝帰り?って聞かれたけど、そうだって答えたらそれで終わり。」

「そんなこと言って大丈夫なの?」

「クールな女性上司だから。言いふらしたりもしないと思う。」

「ふ~ん。....そうなんだ。良かった。」

「そんなん気にすんなよ。聞かれたら普通に彼女って答えるし。」

「こんなオバさん、彼女って言ったら変に思われない?」

「平気だよ。雪乃、絶対12コ上には見えないもん。」

「そうかなぁ?」

「そうなの。いいんだよ。なんて言われようと、俺にとっては誰より大事な女なんだから。」

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