らぶ・みー 

「いらっしゃいませ。このビジューのシリーズ、お好きなんですか?」



声のする方向に振り向くと、黒髪のキリっとした綺麗な女性が立っていた。

あれ? どこかで見たことあるような.......



「これと色違いの白いワンピース、とってもお似合いでしたよ。」



ハッとして、息を呑んだ。

この前、私を見ていた人だ。



「そちらのピアスも、そのデザインは限定品ですよね。」

「え?あ...これは.....。」



思わず、耳たぶを手で隠す。

心臓が口から出てきそうにバクバクしている。

彼女は笑顔を浮かべてはいるけど、目がまったく笑っていない。

この前と同じ刺すような冷たい目つきで私を見ている。
< 155 / 325 >

この作品をシェア

pagetop