らぶ・みー 
益田さんはそんな気分じゃないかもしれないけど、昨日、家で私が焼いたチョコチップ入りのカップケーキを持って、彼女の家へ向かった。

数年前に分譲された駅に近い高層マンションの10階に、益田さんは住んでいる。

同じマンションに同級生もたくさん住んでいるから、もし噂が広がったら大変な事になるだろう。

正直な所、益田さんはこれからどうするつもりなのか、聞くのがちょっと怖い.......



「いらっしゃい。待ってたよ。」

「お邪魔します。」

「どうぞ。」



ドキドキしながらロビーで部屋の番号を押すと、意外なくらい明るい声が聞こえて、オートロックが解除された。
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