らぶ・みー 

「彼はどう思ってるの?」

「聞いてない。」

「.....あのね、結局はそれでバレちゃったんだけど、消さないでおいたら浮気の証拠になっちゃうかもしれないのに、何件も残してあったんだって。優子さんからの愛してるっていうメールを.......。」



さっきまで落ち着いていた益田さんが、泣き笑いみたいな変な顔になった。

こらえきれない涙がポロポロ流れ落ちている。

見ている私にも涙がこみ上げてきて、益田さんが霞んで見える.....



「.....彼ね、私が初恋の人だったんだって。山野君、いつも元気で人気者で、みんなに頼られてるリーダーみたいで、転校生の私なんか、手が届かない存在だと思ってたのに.......。」

「そうなんだ.....。嬉しいね。また会えて良かったね。」

「うん。.....だから、これだけで十分。短い間だったけど、一緒にいる時は山野君を独り占めできたから.......。」
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