らぶ・みー 

「何、考えてたの?」



彼が肩にポンと手を置く。

振り返ると、人差し指が私の頬に突き刺さり、やんちゃ坊主みたいな嬉しそうな笑顔が目に入る。



「何、もう。」

「こんなんに引っ掛かんなよ。」

「イジワル。」

「男ってさ、好きな女の子には意地悪したくなるもんなの。ま、そんなことより、今日は車で会社来たから、家まで送らせて。」

「わざわざ車で来たの?」

「だって、今日でパン教室終わりでしょ?春休みになったらしばらく会えないし、ちょっとでも長い時間、一緒にいたいなと思って.....ダメ?」

「ううん。嬉しい。」

「よし。じゃあ、行こう。」

「うん。」
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