らぶ・みー 

「精一杯愛せたから『後悔なんてない』って、彼女、笑ってた。人を本気で愛するって、すごいことなんだね。」

「.......。」

「益田さんと話してて、いろんなこと、いっぱい考えちゃった.....。」



信号が赤になって、車が止まる。

彼が黙ったまま、私の手を握る。

薬指にペアのリングが光る左手から、不安な気持ちが伝わってくる。



「.....こういうことって、何が正解とかないじゃん?」

「.......。」

「俺のこと、愛してるなら、急いで答えを出そうとしないで.....。」

「.....うん。」

「まだ少し時間あるよね?この前行った、大きい公園、寄って行こうか。」
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