らぶ・みー 
それは、私だって同じだ。

あの日のことを、ずっとずっと考えていた。

どうしようもない、やりきれない気持ちを、彼みたいに素直に言葉にしてしまえたらどんなに楽だろう。

今日はまだ会って数分しか経っていないのに、彼はこの前と同じウットリしたような目をしていて、まっすぐ私を見つめるから、吸い込まれそうになる.......



「あ、あの、えっと、今日は.....と言うか、ここに来る時はいつも、旦那に子供を見てもらってて、夜だし、あんまり長居もできなくて、この前と同じくらいしか時間が取れないの。ごめんなさい。」

「謝らないでよ。俺が無理言ってるのに。」

「ほんとはゆっくり時間作って会いたいんだけど。」

「あっ、ねぇ、それ本音?」

「え?」

「やっと言ってくれた。雪乃さんのメール、会いたいって、一回も書いてなかったから。」
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