らぶ・みー 
体がカァっと熱くなり、顔が赤らんでくるのがわかる。 

その言葉は彼を異性として意識し始めてしまうと、この前とは違う、特別な意味を持つように聞こえてしまう。

彼と目を合わせていられなくなり、思わず視線を落とす。

心拍数が急上昇していく。



あなたは私を「女性」として見てくれてるの?

それとも、ただの話し相手?

聞いてみたいけど、勇気が出なくてもどかしい......



「じゃーん。」



黙り込む私の目の前に、彼はライダースのポケットから出した何かをチラつかせた。

そして私の右手を取ると、それを握らせて、どこか得意げに微笑んだ。
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