らぶ・みー
「誕生日、いつなの?」
「今度、ここに来る日。」
「え、マジ?やった。あ、でも、家族とお祝いするから早く帰る?」
「ううん、パン教室あってバタバタしちゃうから、お祝いは違う日にしようと思ってる。って言っても、私の誕生日なんて形だけのお祝いで、何にもしないけどね。」
「そうなの?でも、じゃ、俺が先にお祝いできるんだ。なんか嬉しいな。」
「私、ちょっと複雑。泰樹くんより、また一つ年上になっちゃう。」
「そんなん関係ないって。いくつになっても、雪乃さんは雪乃さんじゃん。俺にとって大切な人だってことに、変わりないよ。」
また、そんなドキッとする台詞をサラッと言う。
ピアスのプレゼントだけでも、十分過ぎるくらい嬉しいのに.....
「.....うん。ありがとう。じゃ、老けないように頑張らなくちゃね。」
「大丈夫。俺と一緒にいたら若返るから。」
頭を軽くポンポンしながら、彼はにっこり微笑んだ。