らぶ・みー 
それが良いことなのかどうかわからないけど、彼と二人きりの時は、自分の年齢とか、立場とか、余計なことをあまり考えないでいられるようになってきた。

シンプルに彼が好き。それだけ。

二人でいられる時間は短い。

だから今は、素直にその気持ちに従っていようと思う。



車は鎌倉に着いた。

大仏が見下ろす駅前の街並みは賑やかで、あちこちのお店から、美味しそうな匂いや、湯気が漂っている。

いつも会う場所とは違う所に、彼と一緒に立っていることがとても新鮮に感じ、自然にテンションが上がる。

息が白くなるほど寒いから、手をつないで歩くうち、自然と二人の距離も近くなっていく。

行き当たりばったりで、カフェに入ったり、雑貨屋を覗いたり、お寺を参拝したり.....

幸せな時間が、ゆったりと過ぎていった。
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